こんにちは。美姿勢インストラクターの美宅玲子です。
暑い夏は胃腸を疲れさせます。冷たい飲み物・のど越しはいいけれど偏った食事・スタミナをつけようとして食べる消化に悪い食事…胃腸の疲れは、自律神経の働きを乱します。
腸は第二の脳と言われ、脳に次いで神経細胞が多いところで、ホルモンを産生したり、ストレスの影響を受けやすい性質を持っています。
ヨガは、自律神経の働きを整えて腸の働きを正常にし、心身のストレスを癒します。
夏の胃腸の疲れをとるために、特に今回は腸の元気を取り戻すためのヨガポーズをご紹介します。
鈍ったり過剰になったりする腸の動きを正常に働かせるのは、自律神経のうち副交感神経です。リラックスをしている時に優位になります。
ヨガを通して副交感神経が優位になっていくのですが、その理由は・・・
が挙げられます。
まずはそれらについて、実践してみましょう。
骨盤からは副交感神経が出ているので、腹式呼吸は副交感神経を優位にし、腸の働きを整え、心身をリラックスさせてくれます。
①くつろいだ体勢で座る、もしくは仰向けになります。
②鼻からゆっくりと細く長く、息を吐き出していきます。
③お腹がぺたんこになるまで息を吐き切ったら、お腹をゆるめます。
④ゆるめると自然とお腹が膨らむように息が入ってきます。
⑤お腹をボールのように膨らませて息を吸い切ります。
⑥繰り返し呼吸をします。
※お腹周りがポカポカとほぐれ、リラックスしてきます。腸を守る骨盤もほぐされます。
腸のストレッチとマッサージができます。腸の様子が文字通り手に取るように分かります。
①仰向けに寝転がり、両膝を立てます。
②左足首を右膝にかけて、そのまま両膝を左に倒します。
③背中はできるだけ床につけようとします。
④右のももの付け根やわき腹が伸びるので、右の腰骨の内側から肋骨の内側にかけて、両手の指で押し上げていきます(大腸の上、向結腸のマッサージ)。
⑤次に、右足首を左膝にかけて、そのまま両膝を右に倒します。
⑥背中はできるだけ床につけようとします。
⑦左のももの付け根やわき腹が伸びるので、左の肋骨の内側から腰骨の内側にかけて、両手の指で押し下げていきます(大腸の下向結腸のマッサージ)。
背骨をねじるポーズで、腸を適度に刺激し、その後解放することでより深いリラックスを感じることができます。大腸の巡る順番に沿って行うため、必ず左右の順番を守りましょう。
①仰向けになり、右膝を左手で持って、息を吐きながら左床に持っていきます。
②顔は右を向いて、呼吸をゆっくり深く繰り返します。
③息を吸いながら右脚をもとに戻し、解放感とリラックス感を感じます。
④左膝を右手で持って、息を吐きながら右床に持っていきます。
⑤顔は左を向いて、呼吸をゆっくり深く繰り返します。
⑥息を吸いながら左脚をもとに戻し、解放感とリラックス感を感じます。
逆さまになって脱力をすることで、内臓の下垂を防ぎ、内臓の血流や動きを促します。
①両足を大きく開いて立ちます。
②息を吐きながら、骨盤から上体を倒します。
③ゆっくりと呼吸を繰り返します。上体は脱力します。
④息を吸いながら上体を起こします。
胃腸の働きを整える胃の経絡を刺激するポーズ。お腹を刺激し、ゆるめた時の解放感と深いリラックス感が特徴です。無理をしないようにしましょう。
①うつ伏せになり、両膝を曲げて両手でつま先か足首を持ちます。
②息を吸いながら両膝を蹴り上げるようにして持ち上げます。
③余裕があれば上半身も持ち上げ、呼吸をゆっくり繰り返します。
④息を吐きながら、体をゆるめて床に下ろし、リラックス感と血の巡りの良さを味わいます。
運動不足になると、お腹の力が抜けやすくなり、腸の動きが鈍りがちになります。腹筋運動で腸を動かす力をつけていきましょう。
また、第二の脳である腸が正常に働き、老廃物の排出がスムーズにできると、セロトニンという幸せホルモンや免疫物質を分泌されます。病気を予防し、幸せを感じやすくなるのです。さらに、腹に適度な力が入ることが、丹田にエネルギーを蓄え、生命力をアップします。
それでは、腹筋を鍛えるポーズをご紹介しましょう。
頭を持ち上げ、膝を引き寄せてお尻を持ち上げる時に、腹筋を強く使います。
①仰向けになり、両膝を両手で抱えます。
②息を吐きながら、頭を持ち上げて、おでこと膝をできるだけ近づけて呼吸をゆっくり繰り返します。
③息を吸いながら頭と手足を下ろし、脱力します。
ヨガのポーズをしていない日常生活でも、副交感神経を優位にし、腸の働きを良くする習慣があります。
①朝は時間にゆとりを持って起き、定時にトイレに入ります。
リラックスをして座る時間を取りましょう。腸にリズムを作ります。
②食べる時は、仕事をしながらとか、スマホを操作しながらではなく、食べているものを味わい、リラックスタイムにしましょう。
胃腸に血液を送り、消化吸収を促します。
③夜眠っている時間は、消化吸収のゴールデンタイムです。
湯船に浸かったり、照明を落とすなど、体がリラックスして眠りにつきやすいように夜を過ごすと、腸の働きを助けます。
毎日毎日、片時も休まず働いてくれている腸です。
せめて働きやすい環境を整えて、長く元気に保ちたいですね、腸に良いヨガを取り入れて、心地よい体の感覚を味わい、ご自分を大切にしてあげて下さい。