昔から日本酒を造る杜氏さんの手は白くて綺麗と言われてきました。
「だったら日本酒をお肌に塗れば美肌になれるかも♪」と思ってしまいますよね?
しかしこれ、絶対にやってはダメなんです!
「発酵」。発酵させたものは健康や美容に良い効果があると言われていますね。発酵食品だけでなく、発酵化粧品の人気も高まっています。
日本酒も発酵させたものだから肌に良いと思いがちですが、これは間違いです。
発酵化粧品は、肌に良い発酵成分を抽出し加えたものです。そのため肌に良い発酵物の成分をたっぷりと含んでいます。
それに対し、日本酒の発酵はあくまでも「アルコール発酵」です。発酵という過程で大量のアルコールが生成されます。化粧品用に発酵させた素材とは全く異なるものであると覚えておいてくださいね。
お米を発酵させると大量のアルコールが生成されます。さて、大量のアルコールが含まれた日本酒をお肌に塗って良いのでしょうか?答えはNO!
アルコールは肌に塗るとすぐに蒸発します。その際に角質の水分までも奪ってしまうんです。水分が奪われてしまえばカサカサの乾燥を引き起してしまいますよね。また、アルコールは刺激が強すぎることから、肌荒れを起こしてしまう危険性もあります。
日本酒は特にアルコール量が多いです。乾燥肌にならないためにもお肌に塗るのは止めておきましょう。
「なんだ~。じゃあ杜氏さんの手が綺麗というのは嘘なのね~。がっかり・・・。」
いえいえ、全くの嘘であるとは言い切れません。
日本酒を造る段階で必ず生じるのが発酵粕です。日本酒のもろみをギュッと圧搾した後に残る粕、いわば酒粕です。この酒粕の中に、天然ヒト型セラミドという物質が含まれていることが2012年に発見されたんです。
セラミドにはいろいろな種類があるのですが、天然ヒト型セラミドは本来人間に体の中にあるセラミドとほぼ同じ成分で出来ています。セラミドは角質の中にあり、肌の水分量を維持する働きをします。肌の保湿の約40%はセラミドによって担わられているんです。
本来人間の体にあるセラミドとほぼ同じ天然ヒト型セラミド。人工的に作られた合成セラミド(ヒト型セラミド)や、植物セラミドとは保湿力に圧倒的な差があります。
その保湿力はヒト型セラミドの約3倍。植物セラミドの約15倍もあるんです。すごいですね~♪
酒粕の中に含まれている天然ヒト型セラミド。アルコール発酵は肌に良い影響を与えませんが、杜氏さんは日本酒を造る工程の中で、酒粕中のセラミドに触れているということになります。このことが杜氏さんの手が綺麗なポイントとなっています。
圧倒的な保湿力を持つ天然ヒト型セラミド。その効果を試してみたい方は、天然ヒト型セラミドが配合されたスキンケア用品を使ってみてくださいね。