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美容皮膚科医が解説!ムダ毛処理にまつわる基礎知識

著者情報

美容外科医・美容皮膚科医 品川スキンクリニック表参道院 院長

2016年9月29日更新 | 1,846 views | お気に入り 62

誰にでもある体毛。
量が多かったり、本人が不快に感じるようであれば、それはムダ毛ということになります。

ムダ毛の処理方法には様々な方法があります。一般的に『脱毛』と呼ばれているものの中には、厳密には減毛や除毛も含まれています。本稿では脱毛、減毛、除毛の違い、具体的な方法、メリットとデメリットを比較していきます。

脱毛A

脱毛・永久脱毛・減毛・除毛の違い

広い意味ではムダ毛の処理全般を『脱毛』と呼ぶこともありますが、もう少し狭い意味では毛を毛根から処理することを『脱毛』と呼びます。
そしてこの『狭義の脱毛』には『永久脱毛』『減毛』があります。

永久脱毛といっても、毛が全く1本も生えない状態にすることは不可能です。
永久脱毛の定義にも色々あるのですが、日本医学脱毛協会の定義では、「2~3年の治療を行ったところ約90%の人に6ヶ月~1年以上の脱毛効果がみられたもの」ですし、米国電気脱毛協会の定義では、「脱毛施術1ヶ月経過後に毛の再生率が20%以下の状態のこと」です。イメージとしては、ほぼほぼ生えてこなくなるといった感じでしょう。

では減毛とは何でしょう。
厳密な定義はありませんが、強いて言えば毛を毛根から処理するものの、また時間が経つと多少なりとも発毛がある状態のことで、脱毛よりもちょっと効果が弱いといった感じです。抑毛と呼ぶこともあります。

除毛は脱毛とはだいぶ違います。
皮膚の表面から外にでている部分の毛のみを処理することです。皮膚の内側(毛穴)の毛は残ったままですので、毛はまたすぐに生えてきます。

脱毛方法

毛を毛根から処理する脱毛には、どんな方法があるのかみていきましょう。

レーザー脱毛

脱毛-3

一番、一般的なのはクリニックで行うレーザー脱毛です。カミソリもしくはシェーバーなどで除毛した状態にしてからレーザーを照射します。
レーザーの種類には、

  • アレキサンドライトレーザー
  • Nd:YAGレーザー
  • ダイオードレーザー

のいずれかが用いられます。
この中で、「Nd:YAGレーザー」は、他のレーザーと比較して、肌の色が黒くても照射することが可能ですし、男性のヒゲのように、毛根が深いところにある場合にも有効です。照射間隔ですが、体は1~2ヶ月に1回程度、顔は月に1回程度です。ある程度生えてこなくなるには、体は数回程度、顔は10回以上かかります。

https://www.youtube.com/watch?v=hz22fQIwV7M

メリット

1回あたりの時間、ある程度生えてこなくなるまでに要する回数や費用といったコストパフォーマンスの面は最も良いと言えます。

デメリット

時間や費用のコスパが良いとは言え、家庭にてセルフで行う減毛や除毛に比べて通院という手間や費用がかかります。日焼けをしていると照射できない場合があります。輪ゴムでパチッと弾かれるような感じがありますが、部位によっては痛みが強いところもあります(V・I・Oラインや男性のアゴヒゲなど)。回数を重ねる毎に、毛の密度が少なくなっていくのと慣れてくるのとで、痛みの感じ方は少なくなります。白い毛にはレーザーが反応しないため、脱毛できません。

光脱毛

クリニックで行う光脱毛と、エステで行う光脱毛とによって異なります。

クリニックで行う光脱毛は、内容的にはほぼ前述のレーザー脱毛と似ていると言って良いでしょう。

エステで行う光脱毛は、法的な問題点はさておき、強い出力で照射することはできないため、脱毛というよりは減毛というのが正確な表現です。以下のメリットとデメリットはエステでの光脱毛についてです。

メリット

レーザー脱毛より痛みは弱いです。しかしこれは出力が弱いことによります。

デメリット

前述の如く、エステでは出力が弱めで照射されます。そのため人によっては効果を実感しにくく、ある程度、毛が減るのに相当な回数や期間がかかることもあります。回数がかかると費用もかさみます。また弱い出力とはいえ、体質や体調、日焼けをしていた場合には赤みが強くでることもあり、そうした際、エステでは対処が不可能な点も挙げられます。レーザー脱毛同様、日焼けをしていると照射できない場合があります。また白い毛には光が反応しないため、脱毛もしくは減毛できません。

美容電気脱毛(針脱毛、ニードル脱毛)

ムダ毛が生えている毛穴一つ一つに針を刺入し、高周波や電気分解などの方法で毛根にダメージを与える方法です。
元々は19世紀にさかさまつ毛の治療法として開発された経緯があります。日本では1970年代よりこの美容電気脱毛がクリニック、エステいずれにおいても行われるようになりました。1984年には当時の厚生省(現・厚生労働省)より医師以外の者が行えば医師法違反になるとの通知が出されています。

レーザーや光脱毛と違って、毛を伸ばした状態で施術します。

メリット

レーザーが反応しにくい白い毛や、うぶ毛も脱毛することができます。Nd:YAGレーザー以外のレーザーの照射がためらわれる日焼けや色素沈着した部位の脱毛ができます。特にほくろから生えている毛にも行えます。

デメリット

レーザー脱毛以上に痛みがあります。また時間や費用がかかります。施術を行っているクリニックは現在では数少ないです。

減毛方法

毛抜き・ワックス・テープによる減毛

メリット

家庭で手軽にできる点です。

デメリット

痛みがあります。また毛穴が痛んだり、広がったりする可能性があります。毛穴に細菌が感染すると毛嚢炎となり、抗生物質での治療が必要となることもあります。毛穴に炎症が起きた後に、茶色い色素沈着が起きることがあります。また毛が生える向きが変わり、皮膚の下に毛が伸びる埋没毛となることもあります。

 除毛方法① カミソリ・シェーバー

メリット

家庭で手軽にできる点です。

デメリット

剃った直後は、皮膚の表面から外にでている部分の毛が無くなりますが、すぐにまた生えてきてしまいます。生えてきた毛は太くなったりはしませんが、毛先に比べ、毛の切断面の面積が大きく見えるため、太く見えてしまいます。また生えてきた毛はチクチクします。カミソリ負けを起こすこともあります。

除毛方法② 除毛クリーム

チオグリコール酸カルシウム、チオグリコール酸ナトリウムなどが、毛のケラチンタンパク質を化学的に分解することによって、除毛します。除毛したい部位に塗って数分経ったら、拭き取ったり、洗い流したりします。

メリット

家庭に手軽にできます。また短時間で広範囲の除毛ができます。痛みがほとんどありません。

デメリット

毛のみならず皮膚のタンパク質にも作用する可能性があります。
皮膚がかぶれることがあります。

脱毛は何歳からしていいのか?

結論から言うと、特に何歳以下は行ってはならないという決まりはありません。

ただし痛みを伴う脱毛法に関しては、本人が痛みを我慢してまで脱毛をしたいかどうか考える必要があります。また例えばレーザー脱毛や光脱毛の場合、脱毛をしている期間中は、日焼けをしない状態を保てるかどうかも考えなくてはなりません。クリニックやエステによっては何歳以上から受け入れ可能とルールを決めているところも多いでしょう。

また、体全体が20歳前後まで成長するのと同じく、体毛、毛穴も20歳前後まで新たにできる可能性があります。そのため、例えば中学生の時にレーザー脱毛などをして、一旦、ほぼムダ毛が生えない状態になったとしても、また何年かして生えてくることもあり得ます。

とはいえ女性であれば、小学生高学年の頃からムダ毛が気になる方もいると思いますので、実際には親子で十分話し合い、ご本人の脱毛希望が強ければ未成年でも脱毛を行うことも多いです。

脱毛をしてはいけない肌

レーザー脱毛や光脱毛に関しては、日焼けした直後は行うべきではないでしょう。日焼けした肌ではヤケドを起こす可能性があるからです。

またアトピーやニキビがあるからといって、脱毛ができない訳ではありませんが、現在、炎症が強くて赤い状態の時は避けた方が良いでしょう。

生理中はどうでしょうか。
生理中はお肌が敏感で、普段よりも施術の痛みを感じやすかったり、施術後の赤みが出やすくなっています。またクリニックやエステによっては特にVIO脱毛に関して生理中は行えないとしているところも多いです。これは施術に使用する機器や施術台、シーツなどの衛生面の問題もあるからです。

妊娠中もお肌がデリケートになってますし、クリニックやエステでの施術は行えないとしているところがほとんどです。出産を終えてからにしましょう。

家庭用脱毛器について

最近は脱毛器の性能も向上し、以前は無かったレーザー(ダイオードレーザー)や光タイプのものもあります。ただしいずれのタイプも、クリニックで使用されるものよりも出力が弱めになっています。そのため脱毛というよりは、減毛と呼ぶのがより正確です。

家庭用のものでも正しい使い方をしないとヤケドや失明、皮膚の炎症などのトラブルも起き得るため、説明書通りに使用しましょう。

家や職場の近くにクリニックが無かったり、忙しくて通院が難しい場合には、家庭用脱毛器という選択肢もありうるのではないでしょうか。

おわりに

多くの人が一度は考えたことのあるムダ毛の脱毛。
様々な方法がありますが、本稿が時間や費用、メリットやデメリットをよく検討する際の一助になれば幸いです。

本記事は、2016年9月29日公開時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。