綺麗のトリセツ

美容専門ハウツーサイト女子力UP!ウェブポータル

綺麗のトリセツ

掲載中のトリセツ記事数 2,878 記事

水道水じゃもったいない!?キレイになるために身に付けておきたい水知識

著者情報

フリーランス管理栄養士/美容アドバイザー

2017年9月20日更新 | 2,292 views | お気に入り 10

お水について

水は、人間の体の約50~60%を構成している成分で、代謝や老廃物の排泄などに必要不可欠です。その水分量は常に一定に保たれています。水を摂取することは、新陳代謝の促進やダイエットになどの美容や健康にも効果的です。

水は透明で、香りもないので単純に水は水でそれ以外のものは何も入っていない様に思われますが、特別な処理をしない限り、自然界で「純水」というものは、実はありません。水には、必ず何かが溶けこんでいて、中には、少し味を感じるお水もあります。地域によってその成分や構成も変わり、その結果、味にも変化を感じるのです。

そして、私たちが飲む水は、大きく分けて2つの分類方法で分けられます。どんなお水がキレイの味方になってくれるのか、知っている様で知らない、お水の基本的な知識をお届けします。

水は主に人体において、大きく3つの作用を持っています。

1つ目は、体液として化学反応の場を提供する作用です。

水は、人間の体重の約3分の2を占めており、これを体液といいます。

体液は細胞内、細胞外(組織間、血漿[※2])、体腔(肺、心臓、胃腸、肝臓の隙間など)に存在しており、酵素による消化や代謝などの体内における化学反応は、この体液中で行われます。このような作用は、生体には不可欠な生命活動であるといえます。

体内で行われる消化や吸収などは、体液として体内に存在する水に栄養素が溶けた状態でしか行うことができません。

例えば、三大栄養素である炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質は、消化液によって消化されます。

消化液は、水と消化酵素で構成されている液体です。

炭水化物やたんぱく質などは、消化液中の水に溶けた状態で、消化酵素によって消化されます。中性脂肪などの脂質は水には溶けませんが、水と油の両方になじむ胆汁の力を借りて水に溶けることができます。

人間は、体内に存在している水が、体液として化学反応の場を与えることによって生命活動を行うことができているのです。

2つ目は、栄養素や老廃物を運搬する作用です。

体内に取り込まれた栄養素は、体中をめぐっている血液によって、細胞など体のすみずみへ送りこまれます。

優れた溶解力を持つ水は、その血液の大部分を占める物質であり、運ばれる栄養素などは、すべて水に溶けた状態で移動を行っています。

また、生体内の反応で生じた老廃物や炭酸ガスを各細胞から運び去り、尿や汗として体外へ排泄する役割も担っています。

3つ目は、体温を保持する作用です。

水は、様々な物質の中で最も比熱[※3]が大きく、外界の気温の影響を受けにくい物質です。

そのため、人間が生命活動を行うためにエネルギーを生成することで生じた熱を、体のすみずみに伝えて、体温を保持する役割を行っています。

また、水は蒸発する時の気化熱が大きいことから、発汗などによっても体温を調節することができます。

例えば、人間が運動を行った際、大量のエネルギーを使用するため、体内では多くの熱が生成されます。水は汗として蒸発するときの気化熱で体の熱を取り除き、体温を調節しているのです。体表に存在する水分は、皮膚の乾燥を防ぐ役目も担っています。

人間に必要な水分量は、年齢や性別によって異なり、年齢が低いほど代謝が活発に行われるため、より多くの水分が必要であるとされます。よって、年齢を重ねるにつれて、体内の水分量は減少します。

胎児は体の約83~85%、新生児は約70~80%、成人の男性は約60%、女性は約55%が水分であるといわれ、高齢者では約50%まで減少するといわれています。

また、体内に含まれている水分の割合は個人差が大きいことでも知られています。

例えば、脂肪組織には水分が非常に少ないため、体脂肪が多いと水分の割合は少なく、男性に比べて女性の水分の割合が少ないとされています。

水の過剰症・欠乏症

人間は、体重の約1%の水分が失われるとのどが渇き、不足を補う仕組みが働きます。

水分補給を長期間怠ると、まずは尿量が抑制され、血液中の水分量が減少します。血液中の水分量が減少すると、血液の粘度が高まり、循環障害が生じる可能性が高まります。

極度の発汗、下痢、嘔吐、出血などによって水分が極端に失われた場合には、頭痛、食欲不振、脱力感などの脱水症状が起こります。

水分が約10%失われると、筋肉の痙攣や意識の混乱を起こし、腎機能が失われます。

また、失われる水分量が約20%以上になると、生命活動にも支障をきたし、死にいたる場合もあります。

一方、水を過剰に摂取した場合には尿量が増加し、排泄されるため問題はないとされています。

しかし、腎臓の処理能力を超えるほど急激に多量の水を摂取すると、吐き気や嘔吐などの症状が起こる危険性があります。

<豆知識>水の摂取目安量と摂取方法

水分を摂取する方法には、大きく以下の3つの方法があります。

①直接口から摂取

②食事から摂取(約1200mℓ)

③体内で生成(約500mℓ)

人間が体内に十分な水分量を維持するためには、①の直接口から摂取する量を把握することが大切です。

性別や年齢などによって個人差がありますが、おおよその①の水分量は、以下の計算式で求めることができます。

(1日当たりに必要とする水分量)- ②(約1200mℓ)- ③(約500mℓ)= ①(直接口から摂取する量)

成人が1日あたりに必要とする水分量は、体重1kg当たり50mℓであるとされています。

例えば、体重60kgの人の場合、1日当たりに必要とする水分量は(60×50 = 3000mℓ)となります。

(約3000mℓ)- ②(約1200mℓ)- ③(約500mℓ)= ①(直接口から摂取する量)= 約1300mℓ

よって、計算式は上記のようになり、体重60kgの人が1日に口から摂取するべき水分量は、約1300mℓであると計算できます。

 お水の分類~PHと硬度~

まず、分類方法の一つにpHがあります。

pH値とよばれるもので、1~14までの範囲で表されます。pH7が中性であり、それより数値が低いものが酸性、高いものがアルカリ性になっており、酸性もアルカリ性も強すぎるものは人体に影響を与えることがあります。

私たちの体液はpH7.4前後の弱アルカリ性に保たれています。実際に、私たちが口にしている水道水のpH は、5.8~8.6 の弱酸性から弱アルカリ性です。一般的に、酸性の食品であるレモンなどは、酸っぱさを感じますし、石鹸などのアルカリ性のものは口に入ったりすると苦みを感じます。水道水のpH は、5.8~8.6 の弱酸性から弱アルカリ性なので、極端に酸っぱさや苦みを感じることはありませんが、敏感な方はこの違いに気付く方もいます。味とpHは密接に関係しています。

ちなみに、私たちの体液はpH7.4前後なのに対し、水道水のpH は、5.8~8.6 ですが、その範囲であれば、弱酸性のお水を飲んでも体内のpH値が変わることはないので安心です。この範囲外の酸性の水を日常的に飲むことは健康のためにはおすすめできませんが、弱酸性の水はうがいや消毒に良いと言われている他、人の肌は弱酸性なので、弱酸性の水で顔を洗ったり、化粧水として使うとしっとりします。

一方、体液と近い弱アルカリ性であるpH7~8程度の飲料水はとくに体に良いとも言われており、普段の水分補給には、とってもおすすめです。このように、お肌につけるのか、飲むのかによって酸性、アルカリ性などを使い分けてみましょう。

酸性水

飲み水には適さないけど、弱酸性のお肌には良いので、化粧水や洗顔に良い。

アルカリ水

胃腸に良い。pH9を超えるアルカリ性の水は下痢を起こしやすくなったり、胃酸の殺菌作用が弱まることもあると言われているので、摂り過ぎには注意をする必要があります。

  • レモン:pH2~3
  • コーラ:pH2~3
  • 酢:pH2~3
  • みかん:pH3~4
  • ポン酢:pH3~4
  • スポーツドリンク:pH3~4
  • フレンチドレッシング:pH3~4
  • しょうゆ:pH4~5
  • ビール:pH4~5
  • 炭酸水:pH4~5
  • ミネラルウォーター:pH7~10
  • 水道水:pH5.8~8.6

 

もう一つの分類は硬度です。

水に含まれているカルシウムやマグネシウムというミネラル成分の量をもとに算出されるもので、WHO(世界保健機関)の基準では、硬度が0~60mg/ℓ未満のものを軟水、60~120mg/ℓ未満のものを中程度の軟水、120~180mg/ℓ未満のものを硬水、180mg/ℓ以上のものを非常な硬水と定められています。

ミネラル分には、味がついています。料理、茶などには、素材の味に影響しない軟水が適しているといわれています。日本では全国的に軟水が多いため、日本人は硬水を飲むと少し味に違和感を感じる事があります。この硬水ですが、フランスの「コントレックス」や「ヴィッテル」などが有名です。ヨーロッパや北米など、地質の違いによって溶けているミネラルの量などが変わり、硬度の高いものが多く存在します。

硬水のメリットは、ずばり、便秘解消です。マグネシウムは下剤に使われていることもあり、そのマグネシウムを多く含む硬水は、通を良くする効果が期待できます。そのためダイエットをしている方の間でブームになったこともありました。

また、カルシウムやマグネシウムは血液をサラサラにしてくれる効果もあるので、健康にも良いと言われています。一方で、過剰に飲みすぎると硬水に含まれているカルシウムをろ過しきれず、結石のリスクが高まることも考えられるので、偏りすぎず、体調に合わせて硬水と身体に優しい軟水を飲み分けてみましょう。

硬水メリット

便秘解消効果が期待できる

マグネシウムは下剤に使われていることもあり、マグネシウムを多く含む硬水は、消化器系に影響を与えて便通を良くする効果が期待できます。便秘気味の人が硬水のミネラルウォーターを飲むことで、便秘が改善されるケースもあります。そのためダイエットをしている方が好んで飲まれているようです。

洋風の煮込み料理に適している

硬水には肉の臭みを消したり、煮込んだ時にアクを出やすくしたりする働きがありますが、和風の旨味成分といわれるアミノ酸やたんぱく質もアクとして出てしまうため、洋風の煮込み料理に適していると言われています。

動脈硬化の予防

カルシウムやマグネシウムが多く含まれている硬水には、血液をさらさらにする効果があると言われていて、動脈硬化を予防して、心筋梗塞や脳梗塞といったリスクを減らすことが期待されています。

硬水デメリット

結石のリスクが高まる

腎臓の機能に問題がある方が硬水を多量に摂取すると、硬水に含まれているカルシウムをろ過しきれないため、結石のリスクが高くなります。

お腹がゆるくなる

胃腸が弱い人の場合は、硬水に多く含まれるマグネシウムの影響でお腹がゆるくなってしまうこともあります。

素材の風味を活かしたい料理に適さない

硬水に多く含まれているマグネシウムには独特の苦みと風味、香りがあるため、料理の味付けの邪魔になることも。紅茶や珈琲など香りを楽しみたい飲料や、素材の風味を活かしたい料理には適していません。

軟水のメリット

日本料理に適している

日本料理は素材を活かした繊細な味付けを魅力としています。軟水は基本的に無味無臭ですから、日本料理や香りを楽しみたい飲み物には最適です。

赤ちゃんや小さな子どもでも安心

軟水はマグネシウムの含有量も少なくお腹にも優しいため、赤ちゃんや小さな子どもにも安心して与えることができます。しかし、硬水にはマグネシウムが多く含まれていて、胃腸に大きな負担がかかってしまうため、子どもの飲用としては適していません。

肌や髪に優しい

軟水は肌や髪にも優しく、身体や髪を洗っても心配はほとんどありません。硬水で体や髪を洗うと、カルシウムイオンやマグネシウムイオンの影響で、肌がつっぱったり髪がパサパサしたりすることがあります。

泡立ちが良い

軟水は硬水と比べて石鹸や洗剤の泡立ちが良いのが特徴です。

軟水デメリット

ミネラル補給はできない

ミネラルには便秘やむくみを解消したり、筋肉の痙攣や足がつるのを予防するなどの効果がありますので、日頃から一定量摂取する必要があります。現代人が不足しがちと言われるマグネシウムやカルシウムなどのミネラルが少ない軟水では、多くの摂取は望めません。

まとめ

見た目は一緒に見える水も実は奥が深く、種類によって効率的な使い道があります。実は、食物にも水は含まれており、肉類では約70%、果物や野菜では約90%を占めています。代謝や老廃物の排泄、体温調整など健康や美容になくてはならないお水、これからは、自分の体調に合わせて選んでみてはいかがでしょうか?

(管理栄養士/美容アドバイザー 豊田愛魅)

本記事は、2017年9月20日公開時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。