マッサージをしても、湿布を貼ってもなかなか治らない肩こり。
その肩こり、もしかしたらミルフィーユ凝りかもしれませんよ?
肩こりを感じたら、その部分を揉んであげますよね。
モミモミすることで、筋肉柔らかくなり肩こりも解消されます。
しかし自分でモミモミしたり、マッサージ器を使ったりした場合、筋肉が柔らかくなるのはあくまでも皮膚に近い表面上の筋肉です。
人の筋肉は表面上の筋肉だけでなく、その内部にいくつも重なって出来ています。
↓左が表面上の筋肉、右が深層部の筋肉です。重なっていますね~。
画像出典 http://www.straight-neck.com/muscle/
マッサージによって表面上の筋肉がほぐれても、その下に重なっている深層部の筋肉が凝っていると、肩こりは解消されません。なかなか治らない状態が続いてしまいます。
表面上の筋肉の凝りに、深層部の筋肉の凝りが重なった状態、すなわちミルフィーユ状に肩こりになってしまっているのが「ミルフィーユ凝り」なんです。
上の図のような筋肉は部分ごとにそれぞれ「筋膜」に覆われています。
筋膜はコラーゲンやエラスチンから出来ています。弾力性のある筋膜に筋肉が覆われていることで、それぞれの筋肉は重なり合っていてもスムーズに動かすことが出来ます。
しかし、何らかの理由で筋膜が捻じれてしまうことがあります。
筋膜が捻じれてしまうと、筋肉がスムーズに動けなくなり、血行がどんどん悪くなって固くなってしまいます。
固くなった筋肉の影響で、周りの筋肉もスムーズに動けなくなり、どんどん固くなってしまいます。まさに負の連鎖です。
そして引き起こるのが、何層にも凝りが広がったミルフィーユ凝りです。
ミルフィーユ凝りは放置しておくと、他の筋肉に影響を与えどんどんこりが酷くなったり、こりの範囲が広がったりしてしまいます。
肩こりが酷くなる前に、早めに解消させましょう。
ミルフィーユ凝りは、筋膜を正常な状態に戻すことが大切です。
筋膜のねじれを治すためのストレッチをやってみましょう。
①椅子に座り、肩甲骨を外側に開くように、両腕を前へグ~っと伸ばします。
※頭も下げてグ~っと首筋もしっかりと伸ばしてください。
②頭を上げて上半身を起こします。
③伸ばした腕を90度に曲げます。床と水平になるように保ちます。
④両方の肩甲骨が近づくように、腕を後ろへと引いていきましょう。
⑤水平にしていた両腕を、手の平が前を向くようにゆっくりと上げていきます。
⑥さらに肩甲骨同士が近づくように、腕を後ろへグ~っと引いていきましょう。
①~⑥の流れを約30秒、一日に3回行うようにしてください。
徐々に筋膜のねじれが解消され、ミルフィーユ凝りも治っていきます。
ミルフィーユ凝りが続くとツラいだけでなく、姿勢もどんどん悪くなってしまいます。
悪い姿勢は肩だけでなく、腰痛や頭痛をも引き起こしてしまいます。
筋膜ストレッチを行い、早めにミルフィーユ凝りとサヨナラしましょう。