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知ってるようで知らなかった! 歯科医が教える「上手に歯磨きできる」歯ブラシの選び方と磨き方

2015年9月18日更新 | 5,522 views | お気に入り 554

1.毎日ハミガキをしていますか?

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あなたは毎日キチンとハミガキをしていますか?

「してるよ!」という方が大部分だと思います。

「日本では3食後に3分間ハミガキすべき」という考えが浸透していったせいか、毎日ハミガキをしている方は他の国と比較してもかなり多いです。

ところが、日本人は虫歯と歯周病になる方は多いのです!
これは「定期的に歯科医院に通ってメンテナンスする習慣がない」とか「歯並びを矯正する人が少ないので磨き残しやすい」とか「フッ素による虫歯予防が定着していない」などの多くの理由があるものと思われます。

 では、ハミガキだけでは虫歯は予防できないのでしょうか?

2.虫歯のメカニズムを知ろう!

まず、虫歯とはなんでしょう? 虫歯菌が歯を食べちゃう、なんてことはありません!

虫歯というのは、虫歯菌(ストレプトコッカス・ミュータンス菌)が感染して歯に付着して起こります。虫歯菌は、砂糖(ショ糖)を栄養にして歯垢(細菌の集まり)をつくります。そこでさらに酸を産生して歯のカルシウムを溶かします。これが虫歯なのです。

歯をあまり磨いていない人でも、虫歯菌に感染していなければ虫歯にはなりません。また、唾液が多く洗浄能力の高い人も、口の中がすぐにアルカリ性になりやすいので虫歯になりにくいです。砂糖をとらないというのも有効といわれています(ちなみに日本人はすでに先進国の中でも砂糖摂取は少ない方です)。

でも、虫歯菌を除菌したり、唾液の体質を変えたりというのはすぐにできることではありません。

そこで、「歯垢がこびりつく前に落としてしまいましょう!」ということで、ハミガキが推奨されているのです。歯垢がさらに石灰化して歯石になると歯ブラシでは落とせませんから!

3.いいハミガキ法ってどんな磨き方?

どんなハミガキ法でも構いません。ただし、ちゃんと磨けていればですが…。

歯と歯の間や歯と歯茎の境目などの磨きにくいところに、キチンと歯ブラシの毛先を当てなければ磨けません。そのためには、チカラを入れて強く磨いてはいけません。その磨き方では毛先が開いてしまい、磨きたいところに毛先が届きません。

ちょうどよいチカラの入れ方ができるのは「鉛筆をもつ持ち方」で握ったときといわれています。

毛先のコントロールもしやすいので、ぜひ試してみてください。

また、個人的にオススメしているのは円を描くような磨き方です(フォーンズ法)。

歯茎のラインが円状である以上、まっすぐ磨いただけでは足りないことが分かると思います。本当はこれに歯周病があればバス法を加えるというアレンジをするのですが、そのあたりは行きつけの歯科医院にご相談ください。

4.ハミガキのポイント「ここを磨け!」

(1)汚れのつきやすい部分

前歯の裏側

唾液が出る部分が近いので、唾液中のカルシウムが固まりやすいです。特にタバコを吸う人はタバコのヤニが付き易い部分でもあります。この部分をしっかり磨く方がいいかと思います。しかし、歯石として固まってしまうと歯ブラシでは落とせません。定期的に(最低3ヶ月に1回くらいは)歯科医院でデンタルクリーニングしてもらうことをオススメします。

利き手側の3~5番目くらいの歯

歯ブラシを片手(利き手)で持つ方がほとんどだと思います。そうすると、どうしても利き手側で一度持ち替える動きが出てきます。そこが磨き残しやすいところでもあるのです。

(2)磨きにくい部分

歯と歯の間

ここは物理的に歯ブラシが届きにくい部分になります。ではどうするかというと、デンタルフロスという糸、または糸楊枝といわれるスティック付きのものを使用して汚れを落とします。場合によっては歯間ブラシを使用することもありますが後述のように注意が必要です。

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詰め物や差し歯のところ

汚れが溜まりやすいこともあるので、デンタルフロスでの清掃が効果的です。

歯列の奥側

一番奥の歯の奥側や歯が抜けている部分は普通の歯ブラシでは磨きにくいのです。ワンタフトといわれる小さいブラシかデンタルフロスで清掃するのが効果的です。

ブリッジが入っているところ

ここは普通の歯ブラシでは磨きにくいです。歯間ブラシを使ってあげるといいでしょう。

インプラント部分

インプラント部分は審美的な形態にするために清掃性を犠牲にしている場合が多いです。インプラントも歯周病になります。よって、普通の歯以上にハミガキに気をつける必要があります。

フロスを使うと糸くずがインプラント体にくっつき残留して炎症の元となることもあるようなので、ワンタフトや歯間ブラシを使ってあげるとよいと思います。

(3)その他

よく舌は磨いた方がいいの?といわれますが、磨かない方がいいです。
ヘタに磨くと傷つけることもあります。舌苔というのは東洋医学では健康状態を診るバロメーターとなっています。必ず取らなければいけない汚れではないのです。

どうしても口臭が気になる方は、個人的には口蓋(口の中の上の部分)を磨くと口臭の元が落ちることがあります。ここは舌と摺り合せて食べ物をすりつぶすところなのですが不思議と歯ブラシで磨く方は少ないようです。

5.何分間くらい磨けばいいの?

私はちょっと前まで30分間くらい磨いていました。
よく「TV見ながらでいいので30分間磨いてください」という先生もいらっしゃいます。

あえて言いましょう。

『キチンと磨けていなければ30分間歯ブラシを動かしていても無駄です!』

「歯と歯の間や歯と歯茎の境目など」にしっかり毛先が当たっていることを確認しながら、鏡を見ながら5分間磨いたら結構変わります!

ということで、1回5分だけでもしっかり磨いてみてくださいね。
そしてお休み前にデンタルフロス(糸ようじ)で歯と歯の間をお掃除しましょう。

人間は、歯を磨くだけで生きてはいけないですから完璧は求めません。でも定期的に歯科医院でチェックしてもらってくださいね。

6.どんな歯ブラシを使えばいいの?

どんな歯ブラシがあるのか確認しましょう!

ブラシの毛の種類

歯ブラシの毛にはナイロン毛と動物毛(豚毛など)があります。

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よく使われるのはナイロン毛ですが、一部で豚毛ブラシなどの天然毛がマニアな層の間で人気が再燃しているという話も聞きます。毛も細く細かいところまでよく磨けて、毛のしなり具合も適度にいいという話です。ナイロン毛でも毛先が細くなる加工がされているものもあります。毛先が細いと細かいところまで届きやすいのでオススメです。

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ブラシの毛の硬さ

毛の硬さは硬めがいいのか柔らかめがいいのかというのも気になるところです。硬い方がさっぱりしたような気がすると思います。しかし、これには信頼のできる論文があり、柔らかいものでも硬めのものとそんなに磨き具合は変わらないというデータがあります。私は歯や歯茎を無駄に傷つけないように柔らかめをオススメしています。

いろんなブラシの形

最近出てきたものでは、毛がローラー状になっていて、汚れを吸着させて落とすというメカニズムのものがあります。いままでの歯ブラシに慣れてしまっている身にとってはなんとなく変な感じですが、意外とこういうものが歯ブラシの新しい歴史を切り開いていくのかもしれません。

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ネット上では、3Dプリンタで作る歯ブラシというものが話題になったことがありましたが、実用化するにはいくつかクリアしなければならない壁があります。新しい歯ブラシというのは簡単には生まれないものなのですね。

電動歯ブラシについて

電動歯ブラシも良いです。でも、あの重さでふつうの歯ブラシ並みにしっかりと毛先をコントロールできますか? 基本的に毛先が当たっているところしか磨けないのです。つまり、普通の歯ブラシでしっかり磨けない人は電動歯ブラシでも磨けません。

また、電動歯ブラシも「なんとなく振動してるだけのもの」から「超音波で振動して細菌を破壊するもの」まで様々です。
なんとなく振動しているだけのものは、あまり清掃能力はありません。超音波や音波によるものは、細菌破壊効果はあります。しかし、あくまでも補助的なものなので、「普通の歯ブラシでしっかり磨けている人にとって時間短縮になる」くらいに考えてください。

私は、電動歯ブラシを使っていたときは必ず普通の歯ブラシで仕上げ磨きをしていました。どうしても電動歯ブラシだけでは届きにくいところというのがあるのです。

歯間ブラシ

歯間ブラシはよっぽど歯と歯の隙間が空いている人にしかオススメしていません。もちろん汚れは落ちますし、気持ちいいので慣れるとよく使いたくなるのもわかります。

しかし、多くの製品が金属ワイヤーでブラシを支える構造になっているため、金属ワイヤーで歯をすり減らす原因となっています。当然歯にしみやすくなります。たまに歯茎にワイヤーを刺して傷になる方もいらっしゃいます。なので私は金属ワイヤー使用の歯間ブラシはなるべく使わずに、歯間の清掃には水を吸って膨らむタイプのデンタルフロスの使用をオススメしています。

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7.まとめ

私の個人的なオススメの歯ブラシはスウェーデンのTePe製のスプリームなのですが、女性からはちょっと歯ブラシの頭が大きいと言われることもあります。

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結局は、個人の使いやすいものをという側面もありますので、皆様も上記の説明を参考にして自分なりに合う歯ブラシを見つけていただければ幸いです。

著者情報

歯科医師、アイドルプロデューサー デンタルビューティーサロンPureCure院長

本記事は、2015年9月18日公開時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。